これまでの転機

一人目が産まれたとき、

 

隣ですやすやと眠る、

まっさらな赤ちゃんを見て

この子が生涯幸せに生きられますように、と強く思いました。

 

そして、

幸せであるためには

社会も世界も平和であることだと。

 

 

でも、世の中恐ろしいニュースや紛争のニュースが連日。。

 

その時サラリーマンだった私は

大きな力に逆らえない無力感と

大きな組織の中にいる安心感との中にいました。

 

世界の平和なんて、

さらに自分の無力感を感じる中で、

気休め程度に祈ることしかできませんでした。

 

 

私にできるのは

仕事に行って

家族を持って子育てもして、

そのなかで幸せを感じること。

 

自分のことなのに、

自分の人生の決定権はどこか別にあるような感覚。

 

大きな力に巻き込まれてしまうのはしょうがないことだと、あきらめて。

 

そうやって

生きていくのだと思っていました。

みんな、そうなんだ、と。

 

でも、娘が1ヶ月のときに起きた3.11東日本大震災

 

やっぱり

自分が大切に思うものを

大切にして生きたい。

と、思ったのです。

 

 

お金があればよいと思っていたけれど、

それは必ずしも幸せではない。

お金があるからといって、必ずしもそれが豊かだというわけではない。

 

生きていくために必要なことは、

もっとシンプルなことなんだ。

 

 

稼ぐ、が優先だった前提が、ガラガラと崩れました。

 

 

 

自分のことは、

自分で決める。

 

優先順位を、変える。

 

まず、仕事をやめよう。

 

決めるのは、勇気のいることでした。

 

プールの中でゆらゆらと泳いでいたのが、

大海原に出ていこうとしているのです。

 

 

 

うじうじと、

半年くらい悩みました。

 

 

気になっていたキーワードは、

野菜。子育て。

 

自分達が食べるものは

誰が作ったかわからないものではなく、

安心だと喜んで食べられるものがいい。

 

野菜を作りながら、

季節を感じながら、

土に近い生活をしながら、

子育てをしたい!

 

 

その気持ちを、はるか向こうの灯台の灯りのように目印にして、

 

 

 やっと退職する決心がついたのです。